進化

nlrxを使って,NetLogoを並列して走らせる

計算中のCPUとメモリの使用率をタスクマネージャーでチェックすると,R*1とNetLogo*2は全体のCPUの20%ほどしか利用していないことに気づき,試しに,Rのウィンドウを2つ並立させて,別のnlrx*3 *4スクリプトを使ってNetLogoをheadlessで走らせると,計算は…

すぐに逃げて遠ざかる

解析するスクリプトを書き,走らせる.うまくいかずに,書き直して走らせる,ということを繰り返した末に機能して,解析ファイルを手に入れる.結果をグラフ化するスクリプトを書いて,直して,幾多のグラフを手に入れる.グラフを拡げて並べて,それを整理…

RNetLogoからnlrxに乗り換えるために(2)

(1)cmdからnetlogoを走らせる #JAVA_HOME無し#PATH to java有り#java のversion関係なし# JAVA_HOMEの設定に不明の点がある# おそらく以下の指摘と関係すると想像される。#https://github.com/ropensci/nlrx/issues/32 #NetLogoのpathを通す. 設定>シス…

RNetLogoからnlrxに乗り換えるために(1)

Pairwise-invasibility plots*1で直接的な結果を示すための手はずを整えて,進化計算を走らせるためには,これまでを上回る量の世界を造る必要がある.RNetLogoでは変数を含めたスクリプトを実行することができない*2ので,1000回以上の繰り返しを直に書いた…

ルートを変更

もっと遠くにたどり着く為に,途中まで書いたスクリプトを書き直し.ルートを変更した.出発は延期.

ルートを決める

目の前に広がる地形を進むルートを決めたので,準備をしている.まず 258 × n 個の世界を作成すると,その後に計算三昧がやってきて,次の沼に入る.その沼の向こうには何があるやら*1. *1:アイデアはある.

沼の向こうの景色

怒濤の計算も,データ整理の沼も,注意深くなければならないが,愚かさに陥らないように行う技術的な問題だ.上手くいったところで,無事なだけで,スマートさが示されるわけではないし,概念が抽出されるものでもない. 沼を抜けたその先にある地形を詳しく…

データ整理の沼

怒濤の計算の後のデータ整理の沼にいる. 〜20GBの世界が27有り,それぞれの計算の結果,300〜500MBのファイルが27有り,抽出したグラフのファイル(〜20KB)がそれぞれに9あり,計243ある. 手作業で243を3×3の行列に変える作業を行っているが,延々と時間…

情報の抽出

agentsの相互作用を知るために必要十分な期間をsimulateして,一セット726個の世界を造ると,19GBを少し超える.必要な指標を計算すると,357MBになる.それをさらに計算して,狙ったものを抽出すると22KBになる. そんなセットが1ダースほどあり,それを並…

原因を探している

毎日,夜通し計算している.長い計算を終えたときには,シャットダウンしても20分ほどは静かにしてから,起動して,次の計算をするようにしてはいたが,最近,パソコンの挙動がおかしくなることが続いていた.世界の作成中にWIN3号*1が突然に止まり,使用不…

昇る坂を間違える

随分と深いところまで来たので,この水準から出発だろうと考えて,目の前の論証の坂を昇りはじめたが,途中で様子が違うことに気付いた.景色を注意深く見て考えると,登り返した水準は正しいようだが,方向が間違っており,辿り着くのはおそらく別のピーク…

ピークの大きさ

3年前に覚えた不足*1を,実体のあるアイデアに変えるのに1年かかり,さらに2年かかって論証の部分的な道筋を見つけた気持ちになっている*2.湧き上がった新しいアイデアを無視することが出来ずに,それまでのつながりとは違うことを始め,その立ち上げに苦労…

出来るのは6.875日後

10日経っていないので,全ての世界はまだそろっていない. そんな中で,その次の仮説を検討する為に,シミュレーション期間の短い世界を900個作るRNetLogoスクリプトを書き,追いかけてもう一台のwindowsを走らせた.こちらは一世界当たり11分だったので,6.…

出来るのは10日後

アイデアが浮かんだら,パラメーターを変えた *1世界を網羅的に生成させて *2,それぞれの世界の中の指標を計算したファイルをはき出させて,グラフを描かせる *3.それを観て,考えて,インキュベートして,アイデアを磨く. ということを続けている結果,…

「こんなの絶対つかわないと思っていたんですけどねぇ」

研究室でひと月を過ごしたT君は,ホワイトボードに書かれた微分方程式をみて,「こんなの絶対つかわないと思っていたんですけどねぇ」と感慨深そうに言ったので,ついつい「ほんとにねェ」と心の中で繰り返した. そんな式を頭の片隅に置きながら,実習した…

ボトルネック

昨年の書いたエントリーを見返しいると,短いスクリプトしか使えず苦労していた. kapibarasenn10.hatenablog.com 今では世界の数と計算量がどんどん増え,スクリプトを全部繋いで,結果をまとめたファイルを作らせている.その全てはそぎ落とされて精製され…

Random walks, Lévy walks, and Silly walks

捕食者(predator)が空間上に散在する被食者(prey)についての情報がない状態で探索する課題をrandom search problemという*1. 捕食者(agent)がランダムに右往左往して,偶然に被食者(対立するagent)に遭遇するまで探索を繰り返す.これをBrownian wa…

大学の道具的価値

大学の道具的価値について尋ねた人がいた*1.資格の取得を行う学部*2では就職に有利とか,学んだ知識やスキルが社会で役に立つからとかの道具的な価値を,とやかく悩むことはほとんどないので,道具的価値がどこに起因するかを考えるヒトは少ない. 大学では…

今日は特別

夜遅くにアイデアを思いついて,NetLogoのプログラムとRNetLogoのスクリプトを書いた.400個の世界を自動で作成しようと考えて,大晦日の早朝に大学を訪れたら,Xさんの部屋の明かりがついていた.彼は研究棟で一番早く出勤することで知られている.いつも遠…

その研究は何の役に立つのですか?

その研究は何の役に立つのですか?と尋ねられて,説明することが多い*1.尋ねる人は研究の道具的な価値を求めていて,道具を利用して何かをコントロールすることができると思っている.実用的な研究の場合には,その目的と手段を丁寧に簡潔に説明すれば事足…

サイクルが回る

データを*1段階的に計算して,変数を減らして,抽象化して,結果を見るとき,自分がどこにいるのかを再確認しないと途を見失う.目の前に描かれる結果に向き合っても,解釈を導く困難に絡め取られて,エネルギーを費やす.何もアイデアが生まれない状況に閉…

関節クラック音はどの様にして鳴るか

Fig 220 in Anatomy of Human Body 1918 (Henry Grey). Bones of the left hand. Dorsal surface. Henry Vandyke Carter 「ヒトの構造の基礎」という講義で滑膜性関節の構造を説明したときに,最前列に座っていたA君が挙手をして,「関節の音ってどうやって…

里山で考えた

シミュレーション期間が延びるにつれて,ファイル作製と計算の時間が長くなり,ざっと見積もった結果,一週間かかることに気がつき,気が遠くなっていた.スクリプトを単純にしてファイルを作る時間を短くする方法を考えているうちに,昨日の夜は寝てしまっ…

nlrxを使ってRからNetLogoを操作

RNetLogoを使って,RからNetLogoを操作することができる*1.けれども,この方法ではNLCommand("set parameter i")のように引用符の中に変数を入れることはできない.世界を順次作成して,進化に及ぼす変数の効果を検討するためには,変数の異なる世界を造る…

負の頻度依存性選択,文明の生態史観と梅棹忠夫

先日*1から,梅棹忠夫*2の「文明の生態史観(1967)」*3のことを考えている.梅棹は社会や文明の変化や発展の背後には法則性があると考え,文明が発達した中心があり,その辺境から次の文明が生まれてくることを生態学的に論じた. 辺境で生まれたあたらしい国…

狭い都会の外国製乗用車とハンディキャップ仮説

生物の形質の中には一見すると機能的でないものがある.たとえば雄のクジャクの飾り羽は大きく美しいが,飛ぶためには役に立たない.雌を惹き付けて,交配のチャンスを増やし,自らの遺伝子頻度を増加させて適応度を上げると説明できるのだが,それだけであ…

RNetLogoを使って世界の創造を自動化(2)

RからRNetLogoを経由して, NetLogoのコマンドを操作することができる*1 *2.例えば NLCommand("set parameter 定数") #と書けば,世界のパラメーターを変えることができる*3. NLCommand("setup") NLCommand("go") と続ければ,新しいパラメーターでシミュ…

RNetLogoを使って世界の創造を自動化

これまでに創った世界を最初から再計算し,それぞれの世界での3つの指標を求めるために,パラレルにRを走らせた.以前よりもスクリプトが単純になったので,一世界当たりに要する時間は短くなったし,一連の計算を段階毎に分けることもないので,労力は減っ…

245世界の再計算

いままでに創った245世界を再計算して,再解析している. データ処理計算で1ファイルあたり,長い場合には1段階30分ほどかかっていたので,数十ファイルについて,6段階の計算を順次行っていても,省力している実感はあった.けれども,この6段階をつなげる…

平滑化と微分;そして,数理生物学入門(巌佐庸著)

平滑化と微分を二台のコンピューターに命じ,その間に入門書を読む.コンピューターは二晩かけて計算を終えた;私にはもっと長い時間が必要だった.