ピークの大きさ

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3年前に覚えた不足*1を,実体のあるアイデアに変えるのに1年かかり,さらに2年かかって論証の部分的な道筋を見つけた気持ちになっている*2.湧き上がった新しいアイデアを無視することが出来ずに,それまでのつながりとは違うことを始め,その立ち上げに苦労するのは,藪を漕いで進んでいるようなものだ.ここに至るまでにはバックグラウンドの無い分野の論文を読むのに骨が折れた*3.遅々として進まない理解と自分に失望してばかりだ.
 専門家然として「〜の立場からは」とかいう枕詞から話し始める様には決してなるまい,と思いながら来たから,少なくともその目標に向かってきたことには間違いない.けれども,向かっているピークの大きさを深く考えずに,局所の解ばかりを追求した結果,小さなピークばかりを登っているようにはなりたくない.資源と時間はあるのか.このピークをどこまで登ることができるのか.

*1:https://kapibarasenn10.hatenablog.com/entry/2018/12/31/000000

*2:最後のピースはまだ分からない.

*3:実証実験との接点を探るために,久しぶりにwetな実験の論文を再び読み始めるが,読むスピードの違いに驚いた.