2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

もっと広く伝える構造:副腎髄質と内分泌器官

自律神経系の遠心性末梢神経は,その経過に自律神経性神経節を有し,節前線維が多数の節後神経細胞にシナプスをつくる上に,無髄の節後神経線維が標的器官の中で広く伝達物質を放出し,広い範囲に影響を及ぼす.この様な自律神経系の構造は身体の中の状況を…

失明しても光を感じる

Section of the human retina (1907) Popular Science Monthly Volume 71 (https://commons.wikimedia.org/wiki/File:PSM_V71_D118_Section_of_the_human_retina.png?uselang=ja) 網膜剥離などによって視細胞が変性して失明した患者においても,明暗の感覚は…

広く伝える構造:自律神経性節前線維と節後線維

発生期の神経管の内腔の側壁には延髄から脊髄にかけて長軸方向に走る溝(境界溝 Sulcus limitans)が現れる.境界溝の背側から腹側にかけて異なった性質の神経細胞が長軸方向にグループを作り,7つの円柱状の構造が並んだ神経管が形成される*1.境界溝の背側…