構造と機能

カッコいい構造

「大学院入試の面接で、どんな構造がすきか?と聞かれて、脳と心臓と答えたことありますよ」と言ったあと、「脳とか心臓とかぐにゃぐにゃ形が変わって、カッコいいですよね」と付け加えたら、循環器が専門のKさんに、最近の学生はそんなふうには思わないよう…

区切りの向こう

いろいろな節目があるのだが、そのなかでも一つの区切りになった気分。けれども翌日には次の解析を始めて、その向こうの区切りのありかを探っていたりする。次の区切りにたどり着くのはxxxxの頃かな?もっと時間がかかるかな?そこで見える景色はどんなもの…

冷たい雨の翌日

Tさんの原稿もまとまりそうなので、解析を再開しようかな。

曲がっている

時間をかけて考えると、思ってもいなかった解釈に気づき、新しいアイデアにたどりつくが、振り返ると、単純さに驚く。それは、普段に考えているスジが真っ直ぐではなく、曲がっているためである*1。 *1:それに、また、気づかされた自分を見つめる。

次はなにか

4年ぶりにメインの学会にいった*1。春に参加したのは方法論に基盤をおいた100年以上続いている伝統的なhard-wiredな学会*2なのに比べて、これは学際的な学会だ。中心的なテーマは移り変わっていく。勃興*3・興隆*4・応用*5のヒトの一生のような経過をたどる…

メカニズムとは何か

Krakauer, J. W., Ghazanfar, A. A., Gomez-Marin, A., MacIver, M. A., & Poeppel, D. (2017). Neuroscience needs behavior: correcting a reductionist bias. Neuron, 93(3), 480-490. メカニズムとは、「構成要素、構成要素の操作、およびそれらの組織化…

『すべての論文が方法論的十種競技である必要があるかのようだ。』

Krakauer, J. W., Ghazanfar, A. A., Gomez-Marin, A., MacIver, M. A., & Poeppel, D. (2017). Neuroscience needs behavior: correcting a reductionist bias. Neuron, 93(3), 480-490. 選択的遺伝子ターゲティングから光遺伝学的回路制御、コネクトーム全…

専門家

実習中に、雑談をしていて、研究の専門の話になったので、↓を話したら、 kapibarasenn10.hatenablog.com 「衝撃的です」とか「ここにいるみんなそれを信じてますよ」とか言われた。

後から調べてやり直す

一台のマシンで複数のRを並行して立ち上げて、nlrxスクリプトを走らせたときに、何食わぬ様子でファイル作製をスキップしたり、これまたRを閉じたりする、理由はなんだろう? CPUやメモリーの使用率のオシレーションが加算されて、たまたまのタイミングで100…

開始

解と対応する戦略が生じるか確かめるために、nlrxスクリプトを96個作り、5台使ってパラレルに走らせることをはじめた。

「何を明らかにするために、何をするのか」

いつも使っているエディタ*1がChatGPTインターフェースを内蔵するようなったことは知っていたが、適当に遊ぶ以外には触っていなかった。ふと思いついてスクリプトを書くときに聞いてみたら、あっという間にやってしまった。 これまで、(1)検索ウィンドウ…

期待と失望

期待が大きいときに、なかなか上手くできないと、失望も大きい。まだまだだ、と思わされることにも価値があるのだろう。

太陽柱

以前から作らなければならないと、ずっと思っていたスクリプトを書き上げた。時間をかけて取り組めばできると見積もっていたけれど、思っていた通り、取り掛かってから出来上がるまで1週間を要した。 これを使って得られたデータで、図版を全てリプレイス。…

冒険の日々2

数ヶ月前の、実習のなかで毎週の振り返りにO君が「来週もしっかり冒険する。」と書いてきたときのことを、思い出していた*1。 F君やN君は、重い荷物を背負って、険しい道を歩き、岩の壁を登ったりする。そうして遠くの山の上にたどり着き、そこから歩いて戻…

確認

予想していなかった結果に驚いた。けれども目の前の出来事がニセである恐れはないか確認しないと安心できない。ニセに陥るいくつかの罠を想定して、裏を取ろうともう一度観察したが、考えた罠の仮定がそもそも的外れで、自分の頭の悪さに呆れた。単純な落と…

こういう方法を再構成実験と言う

助手(今で言うと助教)のMさんは,こういう方法を再構成実験と言うんだよ,と教えてくれた*1 *2 *3 *4.記載的な研究の向こうにいくには,仮説を手掛かりに突き崩していくほか実験的な方法はなかった.どれほど良い仮説をもつかが成否を分けた.典型的な仮説…

基本的なポイント

実習が終わった後に,しばらく前に思いついたアイデアでスクリプトを作り,行ったり来たりしながらおおよそこれで良いか!と力んだ所で,前提の間違いを指摘され,やりなおし. 期待していただけに落胆もあり,失った時間が重くなるかどうかは,これから次第…

データ処理の自動化

大量のファイルと図に埋もれそうになっていたので、その処理を自動化しようと、pythonに手を出したが、行き詰まった。「Rだけでできるんじゃね?」と思い、やり直したら、できた。手間取ったけどね。

冒険の日々

実習が一週間終わるごとに、その週の進行状況と自己評価・発見と感想ををmoodleに書き込んでもらい、「振り返り」をしており、みんなで見ることができるようになっている*1。 その中で、「来週以降も引き続きしっかり冒険していきたい。」とO君が書きこんで…

大量のファイルと図に埋もれそうになる

作成した大量のファイルを解析した結果,大量の図ができあがる.それをまとめる手間が著しく多くなってしまい,このところ,pdfから図を検索してコピーして並べる機械の様に作業をしている.これではいけないので,自動化しようと思う*1. *1:https://rollin…

A君,ついに対面する.

なんだかたくさんある土筆 10年越しに,自分と同じ名前の構造に、念願の対面*1の後に一言。 「なんだかたくさんありました。」 *1:同じ班のBさん曰く,「お祝いしないとね.」

ノミナと同じ

A君の名前は,解剖学用語と同じ綴りだ.実習が始まる前に名簿のなかに,その名前を見つけて,私は構造を思い浮かべていた*1. 実習も数回過ぎて,彼のいる実習台で作業を手伝いながら,A君に,もうしばらくすると君と同じ名前の構造にたどり着くのだが,,,…

遅いけれど強い

nlrxのスクリプトの骨格は直ぐに書けたが,短時間で多くの計算をするための工夫に少し時間を使った.小規模の計算で作られるテストファイルを処理するスクリプトのドラフトを書き,直し直して単純にするのに時間を費やした.おそらくこれでよい*1.3月から走…

作業仮説の棄却

二ヶ月かかった計算の結果,山ほどできたグラフは,作業仮説が誤っていることを示していた. 最初に戻って,一つずつ洗い出して,代替仮説を作った.それを検討する為の,計算の道筋を考えて,Netlogoのプログラムを書きなおした.少しとまどったが,金曜の…

危険を回避

毎日毎日計算三昧である.ファイルを1つずつ探りながら作っていた頃に比べて,多少慣れてきて,ひとつのスクリプトで網羅的な計算をするので,スクリプトは長くなり,計算時間がどんどんと延びがちである.今回,やっと終わった計算には2週間を要した.それ…

脳神経の手触り,脊髄神経の感触

脳神経の根を見ていたTさんが,「脊髄神経*1に比べて,脳神経*2が柔らかいのはどうしてだろう」と尋ねたので,その答えのヒントはもう観察済みだから考えてごらん,と言ったら,ちょっとふくれて笑った*3.すぐに答えを教えてくれると思っていたらしい.彼女…

役に立つ・過去とミライ・自由にする

職業教育ではない科目を長く教えていた教員が,退職した後も非常勤講師として勤務していたが,それも退くと聞いた.後を引き継ぐ科目を検討している時に,「役に立つ論議」が始まったのであった.役に立つ事に関してはどちらの方角から見ても最強をほしいま…

コードを書こう

Netlogo*1を使って,agent-based modelのプログラムを作り,PIP (Pairwise invasibility plot) *2を確率的に描こうとしているのだが,Yさんに聞くところによると,そんなヒトはいないらしい*3.そんなわけで,コードの書き方に苦労している.調べたり,考え…

ケアレスミス

結果を整理していたら,論点をみつけて,一文を考察に加えた.アイデアを一晩寝かした後に,プログラムに要素を足して,nlrxに流し込んだら,オートマティックにデータを得て,それを比較すれば検証が終わることに気づいて,プログラムを書いた. 散歩をした…

先に進む

スクリプトの不要な部分を取り除き,新しい機能を書き足して,次の実験の準備を始めたがうまく走らず,試行錯誤をして解決策を見つける過程で,出発点にある一般的なスクリプトの前提に従って,新しい実験を進めていいものかを確かめる必要に気付いた.問題…