「こんなにたくさんのヒト」

4年ぶりに対面で開催された学会にきた。大学院のTさんは「こんなにたくさんヒトがくるんですか」と言ったが、これは比較的に小規模の学会だ。昨年の最初の発表がオンラインで、集まっている感が殆どなかったので、そんな気持ちになったのだろうか。

さらば

共通のシゴト*1を通して知り合った、前任地の同僚だったCさん*2が亡くなったという連絡を受けた*3。取り組んでいた研究についてフランス出張のさなかに突然のことだったと聞いた*4。 最後に話したのは11年前の5月19日だった。その時に、彼が言った言葉を覚え…

それも論文、これも論文、どれが論文?

関わっている仕事について話してほしいと頼まれた。それは研究とか教育ではなく、運営のシゴトだ。資料を読んで、これまでの知識に最近のものを加えて、理解をアップデートした。資料をまとめて、提示用のスライド原稿*1を作る作業は楽しく、やり甲斐も感じ…

雨と風

この時期、山頂の雨はあまり経験がなかった*1。リフトは貸し切りで、バーンには一人も居らず、何も気にせずに、大きなそして小さな弧を描いた。ボードのカービングが深く刻んだ一本のシュプールに、交差するようにエッジを立てた。強い風にあおられてバラン…

手塚治虫と村上春樹

文庫本を買った。 一冊は手塚治虫のアンソロジー;「ブラックジャック」「どろろ」や「三つ目がとおる」その他の短編を一つのテーマに沿ってまとめたものだ。ブラックジャックが少年チャンピオンに連載されていた頃、リアルタイムで読んでいたなあ。その時に…

モヤモヤ病をめぐるやり取り

あれを意図して引き起こすことができるようになれば、外科手術しなくても、似たような事を起こせる気がするんだよね、と言うNさん。 その考えは私にはなかったなあ。

俺達に必要なものは

筋肉痛である。

北へ北へと

Tさんはアフリカの魚を使って研究をしている。彼の魚は、外が大雪のときでも暖かくした部屋で健気に暮らしている。研究は順調、その彼が今度プロモーションする*1。その行き先は北!?彼は熱帯魚を連れて、北へ北へと移動する*2*3。「次のプロモーションはき…

桜・土・木

通勤のさなかに、同じような時間に移動する仕事の車と出会うことがある。 ときおり行き合うシルバーのワンボックスのリアウィンドウには「桜」「土」「木」という大きな白い文字が、明朝体で書かれている。それぞれの文字が独立して眼に入ってきたので、土が…

期待と失望

期待が大きいときに、なかなか上手くできないと、失望も大きい。まだまだだ、と思わされることにも価値があるのだろう。

うっかりしていると、新しい年。

今年もよろしく。

少ない資源

資源が少ないときは,目の前の生存機会を獲得することに寄与する形質が,個体の適応度の増大に寄与する割合が大きいと考えられる.そのときに環境の変化に対応する形質(表現型可塑性)のコストを払うことは負担になり適応度の増大に寄与しない,ということ…

ギフトオーサーシップ

雪が降った 就職して数年した頃*1、他の大学から教授が来た。彼は私を呼んで、これから行う研究の論文には必ず自分の名前を載せるようにと言った。その頃はまだギフトオーサーシップと言う言葉を聞いたことがなかった。周りにはあからさまに共著を強要するヒ…

「三苫の一ミリ」と対面会議

先ごろ、日本がスペインを破りグループを突破した時*1、田中碧のゴールをアシストした折返しがゴールラインを割っていないことはビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)*2で確認された(三苫の一ミリ)*3。従来ならラインを割っていたと判断されていたかもし…

同じ様式

スクリプトを作ることができないので手作業でデータの形式を整えている間、博士課程の時に毎日キメラ胚をつくる脳の手術の実験を行っていた時のことを思い出していた。 細かい作業は単純な繰り返しで、創造的なところはなかった。誰もできなかったことを明ら…

カピバラ銭湯ほぼ5年

アクセス総数は68,806 最近のアクセスは,,, 22% 機能的終動脈*1 18% 精巣導帯,精巣下降,鼠径管*2 12% マイヤーのループ*3 10% ブログトップ*4 6% 肝三角間膜*5 5% Virchowのリンパ節*6 2% 静脈弁はどこにある?*7 例年と同じ傾向です。 *1:https://kapi…

研究スタイル != 共同研究をする

「共同研究をするスタイルでやってきているので、この三年間、コロナ禍で共同研究が進まなくて、、、」というヒトに、「そういうスタイルのヒトは多いネ」と相槌を打ちながら、自分のスタイルを思った。 2020年の4月に緊急事態宣言が出て、自宅に閉じこもっ…

No Radio, No Life.

ラジオを聴いていたら*1、「皆んなの中で輝くんじゃぁなくて、ひとりで輝きたいんだなぁ、私の場合は!」*2という言葉か聴こえて! No Radio, No Life. *1:https://www.fm946.com *2:https://ameblo.jp/fm946-kanna-blog/

No Stress, No Life.

Radikoを聴いていたら*1、どのようにストレスを取り除くかを話していたヒト*2が、思わず 「No Stress, No Life !」、みんな*3は「ん?」。 *1:https://www.fmniigata.com/program/179 *2:https://ja.wikipedia.org/wiki/Megu *3:視聴者、含、私

引用をしよう。文献を作ろう。

実習の中から探索の材料を見つけてそれを自己学修すると言う能動的学修の科目を行っている。コースの最後に学修成果を発表して、それを学生の間で同僚評価をする。まだ応用基礎科目や臨床の科目を学修していないので、テーマの深まりには限界があるのは否め…

やり直し<-やり直し

結果が何やらおかしかったので、さかのぼって確認するとスクリプトの途中でxとyの座標が入れ替わっていたのが原因だった。一日かかって見つけて、間違った地点から現在までの計算のやり直しをしていた。そんなとき、 『先日ご案内した若手企画シンポジウムで…

太陽柱

以前から作らなければならないと、ずっと思っていたスクリプトを書き上げた。時間をかけて取り組めばできると見積もっていたけれど、思っていた通り、取り掛かってから出来上がるまで1週間を要した。 これを使って得られたデータで、図版を全てリプレイス。…

講義続き

The Sound of Summer Running by Marc Johnson, 1998 例年、10月初旬に講義が集中して、大変なことになるのだが、慣れたのか、さほど疲弊もしない一週間だった。 ヒトの構造についての講義が中心なので、普通は知識主導一辺倒になりがち。そうならないよう…

ドライブマイカー

偶然に村上春樹の小説の朗読を聴いた。映画化された「ドライブマイカー」だった。読んだ事もなく、観たこともなく、初めてだった。この後、話はどんな結末になるのかと考えながら、ずいぶん昔に何度も読んだ初期の小説を思い出していた。 「風の歌を聴け」や…

桃メロンパンとは何か

事務のMさんとパスコの話をしていたら、学生のNさんに「近所のスーパーマーケットの話ですか?」と言われた。 そんなところで「桃メロンパン」を買って食べたら、すこぶる美味だった。ほのかに朱色のパンに少しクリスピーな部分が上を覆う形状をしている。香…

冒険の日々2

数ヶ月前の、実習のなかで毎週の振り返りにO君が「来週もしっかり冒険する。」と書いてきたときのことを、思い出していた*1。 F君やN君は、重い荷物を背負って、険しい道を歩き、岩の壁を登ったりする。そうして遠くの山の上にたどり着き、そこから歩いて戻…

確認

予想していなかった結果に驚いた。けれども目の前の出来事がニセである恐れはないか確認しないと安心できない。ニセに陥るいくつかの罠を想定して、裏を取ろうともう一度観察したが、考えた罠の仮定がそもそも的外れで、自分の頭の悪さに呆れた。単純な落と…

良いアイデア

良いアイデア(の候補)をみつけることと、その良さを確かめることは違う。確かめることは単純な作業の繰り返しで、時間と労力がかかる。その結果、アイデアにはさほど価値がないことに気づき、振り出しに戻ることがよくある。 作業に費やす時間と労力は技術…

Nash均衡

2戦略×2戦略ならばなんとか手計算できるが、増えるとお手上げだった。少なくとも3×3、できることなら11×11でNash均衡*1を計算してゲームの解を出せたらと思っていた。この望みが↓のおかげでかなった。 Avis, D., Rosenberg, G. D., Savani, R., & Von Stenge…

リーダーシップのコストとベネフィット

Ioannou, C. C., Rocque, F., Herbert-Read, J. E., Duffield, C., & Firth, J. A. (2019). Predators attacking virtual prey reveal the costs and benefits of leadership. Proceedings of the National Academy of Sciences, 116(18), 8925-8930. 「社会…