容易には解決しない事

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会議に呼び出されて,全学への報告とか理由書の提出とか,そのための学系内の資料集めとか,に時間を割くことが増えた.それは煩雑で,気が遠くなるが,形式的な課題と捉えることにした.俯瞰すると,それぞれは必ずしも難問ではなく,アイデアさえあれば,段階を明らかにして,その流れを単純にして*1,およそ1時間ほどの作業で完了する*2.それはそれでやり終えれば,解析プログラムが走ってファイルができあがるみたいで,気分は良い.

「それぞれは必ずしも難問ではない」という事は危険かもしれない.

 研究の中で,はき出されるデータを解析して作られる大量のグラフの中から,次のステップの土台を抽出し,論理を組み立てるよりも,会議の課題の方が難易度は小さいので,仕事はすぐ解決して気分が良くなる.そんなとき,うっかりと本質的な問題に取りかかることから目をそらしてしまう,安易な自分がいる.
 安易な自分を見つけてから,そこからさらに振り返ると,自分の疑問とそれに向き合う研究を生業に選び,それを続ける自分がいる.これって,とても幸せなこと.さっさと終わらせて,容易には解決しないことに向き合おうと思った,一週間ぶりに晴れた日曜の午後.

*1:Aさんにおねがいして資料をもらって,Bさんにたずねて事情を聞いて,文書を作って,Cさんに送る,とか.

*2:Rでグラフ作ったりしちゃって.