質問に答えることについて・問題解決型の授業とは

問題解決型の授業をしていて、解剖学以外の教員にリソースパーソンを頼んでいる。

学生が尋ねに来たと言って、二時間にわたって専門のことや実際のことを講義してやりましたよ、と自慢げに言うヒトがいたりする。

メリットがないからと言って、離脱するヒトもいたりする。

けれども、どちらも少しズレてるんだよね。

以前の解剖実習で、質問を受けたヒト*1が身振り手振りで大げさに熱弁している横で学生はなんのことだかわからずにじっと立っていたことがあった。期待した反応が得られなかったからか、更にエスカレートして10分ほど教員の話が止まらなかった様子を、遠くで見ていたことがあった。それって、実習の作業を止めて、学生の思考をとめて、理解を阻害しているわけだけど、横から口を挟んでやめさせるわけにもいかず、たいそう困った。

授業することに、直接的なメリットを求められても、、、そもそも、それは給与に含まれているわけだし。実利的で世の中の役に立つ点については無敵なヒトたちのデフォルトの思考の基盤が功利性なのはどうしてなのだろうか、と昔に考えたことがあったけど、今ではその理由を私は掴んでいる。どのようにしたら彼らに、そうでないヒトがいることを理解していただけるのだろうか?

そんな中、学生から質問メールが飛んできた。さて、どういう返事をしようか?としばし考えた、日曜日の午後。

*1:かつて実習室にいたヒト。現在はおりません。