コンニチの口頭試問事情

実習の口頭試問(一回目)があった。moodleで集まった振り返りを見ると、学生の皆さんはこのような形式の試験を受けたことはこれまで殆どなかったようで、不安に思ったり、過度に緊張したり、そんな様子が見て取れた。そこまで敏感に反応しなくてもよいのになあ、というのが私達教員の例年の感想です。

同じ質問を繰り返して問うと、後から試問を受けるヒトが予想できるから、不公平と言われるし、かといってまるで異なることを尋ねても不公平と言われる可能性があるし、難しそうと思われることはある。けれども、知識を示すのが最重要なのではなくて、目の前の現実を説明できるかどうかが評価の要点なので、同じことを尋ねても、または、異なることを尋ねても、適切に評価できるものだ。そのへんはわかってもらえるかな。

生成的AI*1が急速に広がって、各大学がコメントを公表して、これから利用についてのガイドラインの作成が行われる状況で*2、従来の持ち帰り試験やレポートの重要度が下がって、消えていくだろう。その対岸で、口頭試問形式の価値が高まることが予想できる。それを引き起こしたのがAIだというのは感慨深い。伝統的な形式の口頭試問が、一周回って、周回遅れのトップランナーになりそうだ。そうか、解剖学・実習教育は最先端だったのネ。